依存症と私…30数年間の体験談。

依存症について

私は典型的なギャンブル依存症者です。

今回の記事では私が依存症者として過ごしてきた過去を振り返ります。

育った環境

風呂なしの六畳と四畳半に狭い台所の文化住宅。
私が幼稚園に通うまではそこに両親、弟と祖母の5人が暮らしていましたが小学校に通い出す頃には祖母は叔父のところに移りました。

中学1年の時に両親は父親の借金が原因で離婚。私たち兄弟は母親と暮らす事になりました。

母親は弱視による身障者で生活保護を受けながら、母親の勤める商店の所有する共同廊下、共同トイレ、風呂なしの長屋を無料で提供してもらい暮らしました。
転校先ではイジメにもあいました。

高校に進学し1年の後半からスーパーのバイトを始めお金を稼ぐ楽しさ、贅沢と無駄遣いまで覚え学業よりバイト中心の生活を送っていました。

父親については、気弱な酒癖の悪さしか記憶に残っていません。
普段はおとなしくたぶん仕事場でもストレスを溜めてたのだと思います。
酒が入ると性格が一変し周りの人間に当たり散らかしていました。
両親一緒のときもありましたが、単独でもよくパチンコ屋に行ってた様です。
詳しい借入内容は知りませんが、酒とギャンブルのウエイトは大きかったと思います。

私はそんな父親が嫌いでした。自分は絶対同じ様な生き方はしないと思っていましたが・・

きっかけ

私の依存対象はギャンブルです。

高校卒業後、カーディーラーの整備士として働きはじめ6年勤務しましたが、転職して現在勤務している職場で30数年経ちます。

この転職により環境が変わった事がきっかけになったのは間違いありません。

転職は総務の仕事で入社したのですが、当時から営業職メンバーを中心に頻繁にギャンブルの話題で盛り上がっている様子でした。

その輪の中に自ら加わることでギャンブルを始めるきっかけになり、いつからかは判断できませんが依存症の兆候は早い段階でありました。

気がつくと終業時間が近づくとソワソワしていましたし、日中でもギャンブル(パチンコ)のことを考えるようになっていました。

ギャンブルを始めて半年くらいになると小遣いが月初になくなるようになりました。 

その頃は同僚に借金して翌月に返すことの繰り返しでしたが、それも3〜4カ月経つと限界になり、月初から妻にパチンコで小遣いがなくなったとは言い出せず恐る恐るはじめて消費者金融に手を出しました。

借金

ギャンブルが原因で一度でも借金すると最悪のシナリオが待っています。

この借入をしてまでギャンブルをしてしまう状態は紛れもなく依存症です

自分自身でコントロールが効かなくなることが問題なのです。

また消費者金融を利用しだしてしばらくすると、その簡便さから自分のお金でもないのに金銭感覚が麻痺し、負けても負けてもやり続けてしまいます。

その後のシナリオは目に見えています。

少し話はそれますが、普段の自分は別人です。自分で言うのもおかしいですが二重人格かと疑いたくなります。

僅かな買い物でも思案して必要に迫ったものでないと買い物はしません。妻が必要だからと言われても自分がそう思わなければ出かけること自体しません。

案外、依存症の方の多くは発覚しない限り普通の人です。依存対象のみコントロールが効かないのです。

話を戻します。

その時の自分は頭の中で計算して、やり繰りできるつもりでいたのですが、依存症にかかるとそうはいきません。

依存対象がギャンブルの場合、たまにではあるのですが大勝ちすることもあり、それは頭にインプットされてしまいます。負けている日も、その経験が仇となり取り戻せると淡い期待を持ってしまいます

ここまでくると直ぐに一社目の限度額に達します。必然的に次の企業に足が向きます。恐る恐るでも一度目を経験していると、二度目からは初めの緊張感はそれ程ありません。

二社目のキャッシングで一社目の返済に充てながら、尚もギャンブルは続けます。借入先と額はあっという間に増えてとんでもないことになっています。

もう自分一人の手には追えません。

家族も巻きこむ

小遣いを全額返済に充てても足りません。

勿論、ギャンブルで取り戻すことなど有り得ません

決まり切った筋書きですが、結局妻に相談しないとどうにもならなくなり当時は家の蓄えで精算してもらいました。

借金しては家の蓄えで精算していましたが、それも何度も続きません。
妻が結婚前に貯蓄していたお金まで精算に回してもらっていました。

妻には私以上の地獄を味合わせてしまいました

家の環境も時の流れとともに変わっていきます。二人の子供の成長に合わせて進学も含め必要なお金は増えていきます。

収入は増えないのに出費は増えるとなれば生計を切り詰めるしかありません。それは家計を全て任せていた妻にしかできないことでした。

妻は今も尚、ほとんど自分の贅沢にお金を使っていません。
それどころか新しい衣服でさえも買っていた記憶がありません。
本人は知人などから勝手に手元に届くと言います。

二人の子供は上が男の子で下は女の子です。これも妻の努力で上の子はなんとか大学に行かせることができました。しかし、下の子は本人の能力だけなら十分進学できたのに、私の使い込みが原因で進学を諦めてもらい、高卒で就職してもらいました。相当悔しい思いをさせてしまいました。

私自身も早朝の牛乳配達や人材派遣に登録しあちらこちらにバイトに入りました。 
現在も本業の仕事を終えて週に平均3日間程度、深夜のスーパーでパート勤務で副業をしています。

当時はそんな苦しい思いをしてもギャンブルは続けていました。

ストレス

これまでの経過の中で依存症を悪化させる大きな環境の変化もありました。

仕事の部署が総務から営業に変わりました。私は営業の仕事に自信がなく、人付き合いも苦手です。 前職は技術職でしたが、その時も一時的に営業に回る可能性があったため退職しました。

依存症の自分には最悪の環境です。 不得意な人付き合いに、数字に対してのプレッシャー。 しかもバレないように工夫ができれば自由な時間が持てます。

私はこれがストレスだと感じたことはないのですが、この職場環境がストレスだったのかもしれないと後になって思いました。

ストレスと持てる時間。依存症を悪化させる環境は整いました。

私は今
ギャンブル依存症克服支援サイトSAGS
の掲示板でお世話になっていますが、こちらのサイトにはギャンブルをしないための三原則があり
①余分なお金を持たない
②時間を持て余さない
③誘惑の目をつむとあります。

私は何ひとつできている項目はありませんでした。

行き詰まる

全てに行き詰まる時が必ずきます。

借金はかさばります。 
同じ失敗を繰り返すと益々妻には打ち明けにくくなります。
相談をする先、相手が見つかりません。 
それでもギャンブルをやり続けます。

依存症と無縁の方にとっては、「何を言ってるんや?当たり前の結果になっているだけ。最悪の人間や!」そんな声が聞こえてきそうです。

依存症になると当たり前が当たり前でなくなります

行き詰まると絶望感から私の場合、夜な夜な就寝時に眠りにつけるまで自殺することも頭によぎりました。
どうしてもやめられない。
とんでもない結果を迎えるくらいなら死んだほうが楽になれる。楽しみや喜べる光景が浮かばない

そんな思いをしている時でも環境が整うと同じことをしていました。
返済のためには他に方法が思いつかない。以前のように勝てるかもしれない。

もう一人の自分が隣で、何度やっても結果は一緒。 もうこれ以上同じ失敗を繰り返すな!と諭しています。 でも…

抜け出せた?きっかけ

?を付けたのは依存症は環境が整えば、いつ再発するかわからない病気だからです。
いつも気を付けておかなければいけません。

これまで何度も借金をしては妻に打ち明けてきました。

さすがに前回妻は、次は家を出ると宣言してました。 
私も自分が原因を作っているのはわかっていても妻の泣き顔で怒りをぶつけられると、これ以上ない辛さにそれ以上こちらからは話しができず時間が過ぎるのを待つような気になっていました。

そして今回、借金していることを打ち明けるときに離婚を申し出ました。

勿論今までと同じく妻は泣きながら怒ってきました。

しかし違う点が一つ。妻の口から「お父さんは病気やで」「病院に行ってみよ」と初めて面と向かって言われました。

妻もうすうす気が付いていたようですが、切り出すことができなかったのだと思います。私もこの時は素直に認めることができました。

実はこの話し合いがものすごく大きなきっかけなりました。

普段は自分の行動を隠すため嘘で嘘を固めていました。 それはこれまでの借金があることを打ち明けている場面でも、経緯や金額は本当のことを伝えるのですが、本心を全て曝け出していたわけではないのです。

自分で依存症と気が付いていても打ち明けることができなかったのです。

今回は妻の口から言い出してもらえたおかげで、詰まっていた思いが全て吐き出すことができ包み隠さず話し合えたことで、言葉で表すのは難しいのですが何とも言い難いスッキリ感と身体が軽くなっていくのがわかりました。

この時、直感でこれでギャンブルはやめられると感じました。

依存対象と距離をとる

依存症から解放されるためには、対象から遠ざかる工夫をすることが必要です。

言葉にすると簡単ですが、そんなに容易いことではありません

依存対象にもよると思いますが、習慣化されてしまったギャンブルは事あるごとに頭に浮かびます。

パチンコ業界は仕事として、よりユーザーに刺激を与え興奮させられるように、また遊戯時間を延ばせるよう演出等でいろんな工夫をしてサービスを向上させる努力をしています。 それが仕事ですし、凄いアイデアが詰まっています。

誘惑もテレビやラジオCMなど現地に行かなくても至るところにあります。

そんな環境の中で距離をとりやりたい気持ちを押さえつけないといけないのです。

まとめ

依存症はどんなに立派な学歴を持とうが人から好かれようが、どんな人でもかかりうる病です。

ちょっとした隙間に入りこみ脳を変化させてしまいます。

ストレスなどから解放されようと一部の人は物や行為に依存してしまいます。いわゆる逃避行為です。

一つの目安として止めようとしても止められない、依存対象に対して自分をコントロール出来ず生活等に支障をきたす様であれば依存症と考えて間違いありません。

あまりメディアなどでは取り上げられていませんが、生活苦等の自殺者の中には依存症が原因で亡くなられている方も少なくないようですし、犯罪を犯してしまうケースも多々あります。

また依存症に陥ると「嘘」は必ずつきまといます。 本人に依存症の自覚があるなしにかかわらず自分の行為行動を他人に気付かれないようにするため嘘で囲を作って凌ぎます。

今後の記事では私が体験した中で考えられる対策などを書きたいと思います。

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