同じ苦しみ・痛みを知るからこそ分かち合える場所がある
依存性の特徴である孤独
依存症者は、原因も孤独感が原因になることも少なくありませんが、依存性で悩んでもその胸の内をリアルな付き合いでは吐き出すことも相談することもできません。
依存性は一人の力で回復をのぞむのは非常に困難な病です。
しかし日常では縁を持つことが難しい同じ悩みや苦しみを持つ方々が集まる場所が存在します。

まず頼ったのは
私自身はまず、医療機関で治療を受けて立ち直りたいと地元の心療内科を訪ねました。
診てくださったのは若い女医さんで、生活に困るような状況なら依存症です。通院も一つですが、「自助グループというのがあるのでそちらを利用される方法もありますよ」という内容でした。
自分なりに勇気を振り絞って訪ねた病院。その対応にこんなものなのかと、がっかりしました。
知識もなく不安でしかなく、自分の恥でもありできれば伏せておきたい辛い内容を医師とはいえ相談したのに‥
依存症という病気の詳しい説明にどういった対処や治療方法があり、どのように進めていくのか、自助グループを勧められるのであれば、そのことに関しても詳しい説明が聞きたかったのです。
今の時代ネットで調べれば確かに情報はあふれています。しかしあふれた情報の中から正確なものを何も知らない人間が調べて行動をとるには、かなり負担になりせっかく一歩を踏み出そうとしたのに場合によっては後退してしまうのではないのかと思いました。
できれば医師のように信頼できる立場の方から生の声で情報を聞きたかったのが本音でした。
医療機関への不満と希望を書くことになりましたが、訪ねたのは個人医院でギャンブル依存症も診てくれる。それだけを頼りにしていました。
後になってより依存症に詳しい専門機関もあり、熱心に取り組んでおられる医師の方々がおられることを知りました。
医療機関も含め頼れる場所は幾つかあります。
専門の医療機関
回復施設
自助グループ
(オンラインミーティング)
支援グループ
SNS(Twitter)
自助グループ
厚生労働省のホームページより
同じ問題をかかえる人たちが集まり、相互理解や支援をし合うグループ
交通被害者やアルコールや薬物などの依存症のひとたち、犯罪被害者など同じ問題をかかえる人たちが自発的に集まり、問題を分かち合い理解し、問題を乗り越えるために支えあうのが目的のグループです。
同じ問題をかかえているひたたちが対等な立場で話ができるため、参加者は孤立感を軽減されたり、安心して感情を吐露して気持ちを整理したり、グループの人が回復していくのをみて希望を持つことができたりと様々な効果が期待できます。
医師に薦められたこともあり参加させてもらうつもりで、場所・日程などは調べましたが、仕事で当時は参加できる会場がなく断念しました。
最近になり依存性の傾向は落ち着いていましたが、会場の雰囲気や行われていることをこの目で確かめたいという思いから違う会場を一度づつ参加させていただきました。
参加させて頂き感じたことは、苦しみ方も色々、辛い思いをしているのは自分だけではないという広い意味での安堵感があり参加者(当事者)の方の話(言いっぱなし・聞きっぱなし)(ミーティング)を聞くことでそれぞれの悩みや辛い想い、参考になることも出てきます。
想像通り参加できれば、多少なりとも孤独感からは開放されるかもしれないと感じました。
ただ注意いただきたいこともあるように思います。
それは当たり前ではあるのですが、こちらも人の集まりだということです。個性の集まりともいえるのでグループ自体もそうですが個人の合う合わないが出てくると思います。場合によってはトラブルの発生する可能性も否定できません。
そんな時(気配を感じた時)はご自身に参加のメリットが大きく続けたい気持ちがあれば他の会場を探してください。都心では沢山あるようです。残念ですが、地方では少ないのが現実です。
念のためGA日本インフォメーションセンターのホームページをつけておきます。
自助グループに参加したくても仕事・スケジュールの問題、対人恐怖症など個々の事情で行けない方もあるでしょう。
そんな時はオンラインミィーティングも開催されています。自助グループのネット版と思っていただいて問題ありません。
ネット支援グループ
私は自助グループに参加できないこともあり検索して出会えたのはSAGSというネット上で展開されている支援グループでした。
SAGSでは「ギャンブル依存症を克服するための方法」を開発し提供されています。
このブログは私個人の経験を基に依存症に関する記事ですが、今回お勧めさせて頂いているSAGSという支援サイトは代表を務めておられるタカビーさんこと奥井隆さんが中心となり過去の多くの参加者より情報収集しデータを取りまとめ、作り込まれたサイトであり机上の対応対策とは違いより中身の詰まった内容となっています。
サイト内は数多くの貴重な情報が詰まっていますが、私が特に教わった内容をピックアップしまとめました。
断ギャンブル3原則
(1)余分なお金をもたない
(2)時間をもてあまさない
(3)誘惑の芽を摘む
たった3つの約束事ですが、私自身は全てがここに集約されていると理解しています。
依存症ギャンブラーが陥る2つの錯覚
(1)ギャンブルで得たお金をあてにする
(2)ギャンブルで失ったお金を取り戻せると思う
なぜギャンブルに依存するのか
脳内物質も依存する原因としては大きくかかわっていると思われますが、依存する原因は脳内物質のドーパミンの分泌異常だけでは無いと思われます。
「暇を持て余して通った。その結果、やめられなくなった。」‥日本に多いパチンコやスロットは、「演出などで中断しにくく、長時間遊戯しないと結果が出にくい」という特徴を持っている。長時間の遊戯を続けるうちに、ギャンブルすることが習慣化して依存してしまうのである。
「負けて失ったお金のことを考えると、悔しくてやめられない。」‥ギャンブル特有の依存原因‥刺激やスリルなどはゲーセンでも味わうことができるし、昨今のオンラインゲームなどはもっと過激な演出が多い。それにもかかわらずギャンブルへの依存が社会問題にまで発展するのは、ギャンブルが唯一お金を対象とする遊戯だからである。ギャンブルに費やしたお金は戻ってこない。続ければ続けるほど負債は積み重なっていく。ここで積み重なっていくのが負債だけで無いのがギャンブルのつらいところで、お金への執着心と恨みも積み重なっていくのである。
ギャンブル依存症は心の力を奪う
ギャンブルに依存して、自分のことが信じられなくなったり嫌いになったりする方が多い。
負けてボロボロになり、「もうするもんか」と涙目になっているときの自分でさえも信用してはならない。明日になれば、またムラムラとバクチのことを考え始めるのが常だ。
「依存した限り、心の力だけで問題解決しようとするのは難しい」ということである。根性や気力で問題解決するなら、殆どの人が依存問題で悩む必要など無いのである。
バクチのブレーキは、その人の意思や心の力ではない。バクチを確実に止めるのは、「遊戯する金が無くなる」という物理的要因つまり「金銭の底突き」だけなのである。
財布の中に万札を忍ばせておくという行為をやめない限り、必ずスリップする。あなたのスマホにパチ屋からのメールが届く状況では、いつ誘惑に負けるか分からない。大切そうに貯玉の入ったカードを札入れに忍ばせているようでは、いつかそれを使いに行くことになるだろう。
衝動に備えるための「断パチ・スロ3原則」
冒頭にあるスローガンの一つである「断パチ・スロ3原則」ここで大切なことは、これら3原則のうちどれか一つが備わっているだけでギャンブルできないということである。例えば、遊戯するお金がなければ原則としてギャンブルすることはできない。
PATやテレボートのような競馬・競艇などに紐付いたオンライン投票システムは存在するが、そもそもそういったシステムを解約できないようでは克服どころの話ではないだろう。
ここで問題となるのは主にパチンコとスロットであって、たまたまポケットの中に入っている現金が原因でスリップ・再発するといった事例が後を絶たない。
持て余す時間についても同じ事がいえる。ギャンブルするためには、それなにの「暇」が必要である。暇な時間を意識して埋めることで、ギャンブルできない環境を生み出すことができるのだ。
公営ギャンブルなどはパチンコとは違って、遊技場に居座り続けなくても遊戯は可能である。だが、そういった類のギャンブルは、オンライン投票システムを解約し余分な現金を手持ちしないことで、パチンコよりも簡単に対策が可能である。
「誘惑の芽を摘む」とは主に、「ギャンブルしたくなるきっかけから遠ざかる」ことである。パチ屋からのメールが届いたりパチンコ誌が部屋に積まれてあったり、youtubeを開くとおすすめ動画にパチンコ関係の画像がワンサカでは、遅かれ早かれ断ギャンブルは頓挫してしまう。
カミングアウトしよう
まず、カミングアウトとは何かご存じで無い方のために解説させていただくと、カミングアウトとは、「家族やパートナーに、ギャンブルをやめることができないせいで、自分が問題を起こしていることを告げる」こととされる。つまり告白であり、それまでの悪行を自首することでもある。
これは昔からいわれていることだが、カミングアウトはギャンブル依存症を克服する上で真っ先にすべきことである。それにはいくつかの理由が存在する。
一番の理由は、「家族やパートナーにバレるのは、かなり状況が酷くなってから」だからである。つまり、借金や使い込みが限界まで膨れあがってから露見するということだ。勿論だが、家族の怒りや悲しみは一層大きい物になるだろう。
そして知っておいていただきたいのは、「どんなに隠そうとも、金銭問題は必ずバレる」ということだ。酷くなる前に白状なさいということでもある。
二番目の理由とは、「カミングアウトしない限り、家族やパートナーの協力を得ることができない」ことである。
ギャンブル依存症の克服は、仲間の力を借りなければ難しい。もしも立場上、家族の力を借りることができるならば、借りた方が早道である。
依存症ギャンブラーがカミングアウトを嫌う理由
カミングアウトと聞いて後ずさりする方は多い。なぜならそうした結果、罵られたり離縁されたり最悪の場合は一家が離散したり、といったことが自分自身のひとことによって現実になる可能性が有るからだ。
だからといって先延ばしして現実に背を向ければ、事態は一層深刻になることだろう。つまり、「もっと、ひどいことになりますよ」ということである。
依存症ギャンブラーがカミングアウトを嫌がる理由は、もう一つ存在する。そのことをズバリ言うならば、「カミングアウトすることで、今後ギャンブルできなくなる」ことを危惧してということである。
カミングアウトは 単なる告白ではない
カミングアウトは告白でありながらこれまでの罪を自首することでもある。当然だが、自首した限りは、ちゃんとした謝罪と「今後はどう改善するか」という部分が大切になってくるだろう。
ヤル気を知るための「魔法の質問」とは
家族にとって一番悩ましいのは、「本人がギャンブル依存症を自覚しているかどうか疑わしい」もしくは、「自覚しているにもかかわらず、繰り返している」場合である。
それでは魔法の質問とは何か? それは簡単である。本人に、「これから、一切の金銭管理を私がします。それで、いいですか」と問えば良い。
もしも、「そこまでされたら、飲み会なんか急に誘われたら困るじゃないか!」などと口実を設けて拒絶されたら、まだまだ先は長いと考えた方が良いだろう。こういった場合、実際は飲み会の心配では無く、ギャンブルへの未練が心の奥に蠢いて(うごめいて)いるのである。
もしもあなたがご家族に全ての金銭管理を頼むのならば、それはギャンブル依存症の克服にグッと大きく近づくことになる。
家族に金銭管理を全て委託するということは、財布を預けることができるばかりか、出来心でそれを手持ちする誘惑からも開放されるということでもある。
まだまだ大事な情報は沢山書かれています。今回はその中でも特に共鳴でき、過去を振り返ったときに確かにあの時はそうだったなということを拾い上げさせてもらいました。
参加されるかどうかは別として一度サイトの中をゆっくり散策し、自分と向き合う機会があっても良いかと思います。
まとめ
他の記事と違い全てがまとめです。
あえて個人の意見を加えさせていただきます。
依存の理由では自分の場合、全てが複雑に絡まり合っていました。
ストレスから逃げるたの一つの逃避先がパチンコ屋で、特にお金に不自由がある生活ではなかったものの、もう少しお金の余裕を持ちたいという欲に勝った時の喜びが増長され、また出ている時の優越感も手伝い頻繁に通い続け習慣化しました。
大きな気づきをさせられたのが、負けて悔しい思いをした時の取り戻しにかかった勝てる根拠のない希望的感情を、いつも持ち合わせていたということです。勝った翌日でもこれ迄に負けた分をもう少し戻したいと、際限のない欲を抱いてホールに出かけていました。
カミングアウトについてもつくづく思い知らされたのは、告白だけではダメだということ。決意を持った告白に合わせて、これからをどうやっていくのかを話し合ってこそカミングアウトしたことになるということ。
私自身も何度も告白し借金の返済をするという一連の流れを繰り返してきました。が、ギャンブルの怖さに無駄なお金と時間の浪費を学んでおきながらも、実際は心の奥底でまたやりたいという気持ちがあったのだと痛感させられました。
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