書籍紹介「遅読家のための読書術」

未来の自分のために

私は読書が大の苦手でした。
というのも一字一句黙読し、同じ行を繰り返し読んでいたりで一冊の本を読むのに何日もかかっていました。

かといって沢山の情報が頭に残っているかといえば、ほとんど記憶に残っていませんでした。

合間に図書館に行くようになり数回目に、この本のタイトルが目に飛び込んできました。

周りには速読関連の本が並ぶなか咄嗟にこの本を手に取って借りました。

遅読家として考えた遅読家のための読書術

まさしく、タイトル通りの内容が詰まった中身でした。

これまでは速く一冊の本が読めるようになりたいと選ぶタイトルも速読に関するものがほとんどでした。
また速読に関する書籍は、元々それなりの速度で読める方が、より早く読めるようになるものだと感じていました。

結果何冊かの速読の本を手にしましたが、続けることができなかったというより、取り組むことさえできませんでした。

しかしこの一冊は、これまで見てきたものとは全く違う観点からの読書方法を教えてくれました。

本を読むというストレスが解消

私にとって一番ためになったのが、読書についての「考え方」を変えることができたことです。

さあ、これから本を読むぞと構えることなく肩の力を抜いた感じで、読み始めることができるようになりました。

いくつかのフレーズ

一冊の本を読むのはその一行に出会うため。私は少しでも沢山の内容を頭に残そうとして自分にプレッシャーをかけていたのです。

本を読むスピードが早い遅いではなく「熟読の呪縛から自由な人」か「それにまだとらわれている人」の違いなのです。

1冊を深く読むのではなく、たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、「大きなかたまり」をつくっていく。それが遅読家の人に決定的に欠けている発想なのです。

読書を「生活のリズム」に組み込む。これは読書を一つの習慣にして自分の中に取り入れることだと思っています。その上で「10分読書」でまずは負担にならないように始めました。

「書くために読んでいる」という認識から「覚えるために読んでいる」という面倒な固定観念が脇に押しやられますから、読書が非常に楽になります。

読んだ文章を頭の中に流し込みながら、同時に頭の外に「書き出す」ことは間違いなく重要です。

単なる流し読みや単調な熟読よりも圧倒的に深い読書効果が得られます。

(A4)用紙を用意し、気になった部分を冒頭に「ページ数」を記載し、なるべく短くどんどん書き写しストックしていきます。

このことにより、覚えようとする呪縛から解き放たれ、読書自体が気楽にできるようになりました。

この本に出会ったのも図書館の膨大な書籍の中から、しかも読書本の中でもこの本を手に取れたということは、今自分が求めているもの、意識しているものは勝手に目に留まると考えだしました。

こんな記事が目にとまりました

2022.8.27
毎日新聞-夕刊ダイジェストより 「感想出てこなくても大丈夫 すぐできる読書感想文のコツ教えます」

読書感想文の書き方のテクニックについての記事です。

読書感想文で読む本が決まらない、感想が出てこない、と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?

「おもしろかった」「感動した」だけでおしまいの人もいるでしょう。でも、「その一言の中に、ハラハラした、自分の考えと違うものが出てきたなど、本人も気付かない心の動きが入っています」

それに気付くためにマス目に区切ったシートを作りました。

「知らなかった」「自分と違う」などのマスに当てはまることを、本を読みながら書きます。後から追加できるように余白を残します。読んでいる途中でメモするのがポイントです。

書き込んだら「どうしてここで腹が立つのか?」など、もう少し深く考えたことを余白に書きます。理由を掘り下げることが、自分への理解が深まるきっかけになります

最後に線で切り、メモを並べ替えて感想文の「設計図」を作ります。本に書かれていることと、自分の気持ちがかみ合うことが一番大事です。「わたしいややねん」の「嫌なこと」のように、自分に関連づけて深めるポイントを設計図の中心にします。メモは全部使わなくても大丈夫。設計図ができれば、ほぼ完成です。並べたメモの順番通りに書いていきましょう。

感想文をきっかけに自分への理解が深まることが、もっと大事です。

図書館利用のすすめ

私は最近買った本はありません。

節約だけのためではありません。

膨大な本の量と一番のメリットは予想していた内容ではない本を借りてしまった時でも返却するだけなので後悔することはないので、遠慮なく本を読む機会を増やせます。

もう一つ、既に借りたい本が決まっている時はネットで有無の確認や予約までできてしまいます。

最近では図書館内をぶらつくのも、どんな出会いがあるのかと楽しくなっています。

まとめ

この本との出会いで本音、読書が好きになったとまではなくても気楽に読書できるようになりました。

この本から教わったことを元に自分なりにアレンジして続けています。

内容は
はじめに→目次→まとめを読みます。
これで大凡の内容が掴めている気がします。

実際に読書に入ると気になったら、とりあえずメモを取るようにしています。
それからは必要と思った本の内容については、パソコンを利用して整理しながら保管するようにしています。

人は忘れる生き物ですから。

遅読家のための読書術
印南 敦史
ダイヤモンド社

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