回想・人は変われる

回復を目指して

ようやく前を向けた時期を思い返して

30数年間つづいたギャンブル生活。

本当にそろそろやめないと、とんでもないことになると不安になりだしてからもズルズルと続けていました。

人は変われる。いえ変えるのではなく新しい自分色を見つけて重ねていくのです。

認めるということは

認めないというよりも認めることで自分のマイナスになることしか浮かんでこなかった‥‥

メディアではじめて依存症のことを知ったとき、ひょっとして、いや間違いなく自分は依存症なんだと理解できていました。

しかし内面では認めていても対外的には素振りは見せないようにしていました。隠し通すようにしていたというのが正しいのかもしれません。

記事「依存症は否認の病」

私は恵まれていました。
妻はネットで依存症について調べ、妻なりに理解し私が認めやすい環境を整えてくれました。

返済、治療について話し終えたあとは行動に移すだけでした。

妻はそれからもずっと、今も私がなおまた繰り返さないか心配しているだろうと感じています。
今まで何度も同じことを繰り返し裏切り続けてこられたのですから簡単に不安を消すことなど無理だと理解しています。

心の変化・人は変われる

認めただけで、理解してもらえただけで、果たして回復に向けて大きく前進できたのでしょうか?

その時は気づいてなかったのです。

詰まっていたものを吐き出せたことで気持ちは、すっかり軽くなったことだけは記憶しています。

意識はしていなかったのですが、「軽くなった気持ち」がとても大きな変化を与えてくれていました。

全てを失う覚悟をしていた私にとって依存症者である私が受け入れられ手放さずに過ごせる機会をあたえてもらえたことで、これまでと変わらない生活がとても幸せに感じました。

このきっかけを境に周囲の環境はさほど変わらずとも心境の変化は大きく、これまで同じことをしてきていたはずなのに、同じものを見てきていたはずなのに微妙に違って感じたのです。

後に出会った書籍にも書かれてましたが、わたしたちが見ている現実と思っているものは全て本人の興味、重要度、都合に合わせて脳が勝手に情報処理されたものを、それが全てであるがごとく受け取っているのです

記事「書籍紹介・自分のリミッターをはずす」

私は周囲のお陰で、閉じていたアンテナ(視野)を広げることができて楽しい、幸せと思える機会が比べ物にならないくらい増えていきました。

一つ歯車が噛み合うとあれもこれもと変化がおこりだしました。

自分も含め人には期待しなくなりました。そのことにより他人の目もあまり気にせずに過ごせるようになりました。

今を平凡に困り果てることもほとんどない生活ができていると思えるようになると手元にないものへの執着も薄れていきました。

さらにこれまでなにをしても続けることができなかったのに自分への過度の期待を取り払えたことで、新しくはじめたことも続けることができるようになりましたし、なによりも始めてみよう、やってみようという気力が出てきました。

期待についてはTwitterでの仲間の皆さんのツイートがとても参考になりました。

これまでの辛い記憶や自分がやってきた事実は消えません。しかし今を楽しく過ごし続けることで間違いなく過去は薄れていきます。

いつも調子が良いわけではありません。年齢的にも疲れがたまって取れにくかったり、これまで通り職場を中心にストレスでしんどくなることもあります。

これまでは、ダラダラと過ごした時間がほとんどで、そんな時に色んなことを悪い方に考える時間にしてしまいストレスを悪化させていたのかもしれないと感じています。

今は複数の趣味、やりたいことを持てたため少しの時間でも場所を問わずできるので、ボーっとしている時間はほとんどなくなりました。

結果、落ち込んでひとつの事柄に悩む時間を持たなくてよくなりました。

最後に

この世(人生)は修行の場?と言われていますが、受け取り方、考え方次第です。

イメージとしては”辛い苦しい思いを乗り越えて生きていく”ような感じで受け取れますが、そんな必要はありません。日々をいかに楽しみ笑顔で過ごせるか。

それぞれの楽しみ方や、やり甲斐のあるものを見つけ、どうやって幸せになるのか。それこそが私にとっては人生の修行だと考えています。

この世に生まれ生きていくのは幸せになるためであって、決して苦しむためではありません。

自分が幸せであり笑顔で過ごせるからこそ周囲を巻き込んで良い影響を与えることも可能になるのです。

ギャンブルから遠ざかって、あらためて確認したことは私の人生の目的は笑顔で逝くことです。笑顔で送ってもらうことでもあります。

そのために送る日々を「自分自身が楽しみ笑顔で過ごせる時間を増やす」ことをいつも頭においています。

私自身にとってこの考え方・行動、生き方そのものが依存症対策になっているとこの記事を書きながら確信しています。

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